世界が分断を深める時代にこそ、必要とされるのは「友情の力」。
7月30日は、国連が定めた「国際フレンドシップ・デー(International Day of Friendship)」です。国境も、宗教も、文化も越えて、人と人が心でつながることの価値を見つめ直すこの日は、単なる記念日ではなく、平和で持続可能な未来の礎となる大切な一日です。
国際フレンドシップ・デーとは何か?
友情を“国際的価値”として認めた国連の決断
2011年、国連総会は7月30日を“国際フレンドシップ・デー”と制定しました。これは単なる友達の日ではなく、友情を通じて以下の目的を達成しようという強い意思が込められています:
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国際的な連帯感の促進
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文化的・民族的な違いへの理解の深化
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暴力や対立の抑止
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子どもたちが多様性と共生の価値を学ぶ機会の創出
国連は、友情を「人類共通の価値観」と位置づけ、それを軸に持続可能な社会の実現を目指しています。
歴史的背景と世界の広がり
起源はアメリカ、広がったのはアジアとラテンアメリカ
この記念日のルーツは1920年代のアメリカ。グリーティングカード企業が“Friendship Day”として提案したのが始まりでした。しかし当時は一過性のイベントにとどまりました。
ところが20世紀後半になると、インド、バングラデシュ、ネパール、アルゼンチン、パラグアイなどで若者を中心に大きな盛り上がりを見せます。友情の証として「フレンドシップ・バンド」を交換し合う文化が根づき、今ではSNSでも毎年トレンド入りするほどです。
各国で広がる「友情の祝い方」:文化ごとのユニークなスタイル
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インド・バングラデシュ・ネパールなどの南アジア
→ 友情の証として「フレンドシップ・バンド(友情の腕輪)」を友人に結ぶ習慣が定着。学生や若者を中心に盛んに行われ、友情を目に見える形で表現する文化が根づいています。 -
パラグアイ
→ 友人同士で集まり、大規模なパーティーやイベントが行われるのが特徴。音楽やダンス、食事を通じて友情を祝う、まさに“人と人の絆”を感じる一日となっています。 -
メキシコ
→ グリーティングカードやSNSメッセージで友情を伝える文化が主流。「ありがとう」「大切な友達へ」といった言葉がこの日を彩り、感謝を伝える習慣が根づいています。 -
フィリピン
→ 学校教育の中で「フレンドシップ・ウィーク」を設け、グループ活動や発表を通じて友情を育むプログラムが実施されます。子どもたちにとって友情の大切さを学ぶ機会として活用されています。ルなどを加えてビジュアル強化することも可能です。お気軽にお申し付けください。
日本における現状と今後の可能性
「友情」はまだ活用されていないリソースかもしれない
日本では「国際フレンドシップ・デー」の認知度はまだ低いものの、実はこの価値観は日本文化と親和性が非常に高いのです。たとえば:
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茶道や和菓子を通じた異文化交流会の開催
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学校現場で“友情”をテーマにした道徳授業やワークショップ
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ビジネスにおける“信頼”や“共創”の概念と友情の接点
こうした取り組みを通じて、日本でもこの記念日は文化交流・教育・地域活性化の柱として成長していく可能性を秘めています。
なぜ今「友情」が重要なのか?
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世界は今、分断・対立・不信の時代にあります。
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しかし、人と人が“心”でつながることができれば、政治やイデオロギーに左右されない強固な絆が生まれます。
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友情は、相手を思いやる視点・聞く力・受容力といった、現代社会に欠けがちな「人間力」を養います。
つまり、友情とは単なる「仲の良さ」ではなく、多様性と共生を可能にする力であり、未来への投資なのです。
読者へのメッセージ
この7月30日、ぜひあなたの身近な誰かに「ありがとう」と伝えてみてください。
手紙でも、LINEでも、SNSでも構いません。その一言が、誰かの一日を変えるかもしれません。
友情は小さな種のように、言葉や行動の中で芽を出し、やがて社会全体に大きな実りをもたらします。
友情を祝うことは、ただのロマンではありません。
それは、あなた自身がより良い社会を築く一員になること。
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