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シュヴァルツヴァルト(Schwarzwald)|ドイツの黒い森と受け継がれる伝統文化

ドイツ南西部に、深い森と美しい山々、昔ながらの木造建築が広がる地域があります。その名は「シュヴァルツヴァルト(Schwarzwald)」。日本語では「黒い森」という意味を持ち、ドイツを代表する自然豊かな観光地として知られています。 どこまでも続く針葉樹林、霧に包まれた山道、森の中にたたずむ小さな村。まるでグリム童話の世界に入り込んだような風景は、訪れる人々を魅了してきました。 しかし、シュヴァルツヴァルトの魅力は美しい自然だけではありません。世界的に有名な鳩時計を生み出した職人文化、赤いポンポンが特徴的な伝統衣装、チョコレートとサクランボを組み合わせた名物ケーキなど、この土地には長い時間をかけて育まれた独自の文化があります。 今回は、シュヴァルツヴァルトの名前の由来から、森林に育まれた暮らし、伝統工芸、郷土料理、訪れてみたい観光名所まで、その魅力を詳しく紹介します。 シュヴァルツヴァルトとは?ドイツ南西部に広がる広大な森林地帯 シュヴァルツヴァルトは、ドイツ南西部のバーデン=ヴュルテンベルク州に位置する山岳森林地帯です。フランスとの国境に近く、ライン川上流域の東側に南北へ広がっています。 南北の長さはおよそ160キロメートル。地域によって標高や地形が異なり、深い森林に覆われた山々、牧草地が広がる高原、谷間に点在する集落など、変化に富んだ景観を楽しめます。 この地域は大きく北部・中部・南部に分けられます。 北シュヴァルツヴァルト :深い針葉樹林や渓谷、温泉保養地などが見られる地域。 中央シュヴァルツヴァルト :伝統的な農家住宅や木工文化、民族衣装など、地域の暮らしを感じられる地域。 南シュヴァルツヴァルト :フェルトベルクなどの高い山々や美しい湖があり、ハイキングやウィンタースポーツが盛んな地域。 地域ごとに自然や文化の特色が異なるため、同じシュヴァルツヴァルトでも訪れる場所によって違った魅力に出会えます。 また、シュヴァルツヴァルトは森林保護や自然体験の面でも重要な地域です。森林浴やハイキング、サイクリングなどを通じて、ドイツの豊かな自然に触れられる場所として親しまれています。 なぜ「黒い森」と呼ばれるのか?名前に隠された自然の特徴 シュヴァルツヴァルトという名前は、ドイツ語の「Schwarz(黒い)」と「Wald(森)」を組み合わせたものです。直訳すると「黒い森」...

本格焼酎&泡盛の日(11月1日)|焼酎と泡盛の違いから知る日本の酒造文化

11月1日は「本格焼酎&泡盛の日」です。 秋が深まり、鍋料理や煮物など、温かい料理が恋しくなる季節。食事と一緒に楽しむお酒として、本格焼酎や泡盛に注目してみてはいかがでしょうか。 焼酎と聞くと、芋焼酎や麦焼酎を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、原料の違いだけでなく、麹の種類や蒸留方法、貯蔵期間によっても香りや味わいは変わります。さらに、沖縄の伝統的なお酒である泡盛には、長い年月をかけて熟成させる「古酒(クース)」の文化もあります。 11月は、その年に造られた新しい焼酎が楽しめる時期でもあります。いつもの一杯も、背景にある製法や産地の文化を知ることで、違った視点から味わえるようになるでしょう。 今回は、11月1日の記念日の由来から、本格焼酎と泡盛の違い、原料ごとの特徴、蒸留方法、飲み方や料理との相性まで、知っておきたい情報を詳しく紹介します。 本格焼酎の日は1987年に制定 日本酒造組合中央会は、1987年(昭和62年)に11月1日を「本格焼酎の日」に制定しました。 11月ごろは、その年に仕込まれた新しい焼酎ができあがり、市場に出回り始める時期です。特に芋焼酎では、秋に収穫されたさつまいもを使った仕込みが行われ、その年ならではの香りや味わいを楽しめる新酒が登場します。 焼酎は、原料や麹、蒸留方法などによって風味が変わります。新酒は、熟成を重ねた焼酎とは異なる、できたてならではの個性を感じられることがあります。 ただし、焼酎の出荷時期は原料や製造方法、蔵元によって異なります。11月1日を迎えたからといって、すべての銘柄が一斉に発売されるわけではありません。 記念日は、その年に造られた焼酎に関心を持ち、蔵元ごとの味わいの違いを知る機会にもなっています。 泡盛の日は1989年に制定 「泡盛の日」は、1989年(平成元年)に沖縄県酒造組合連合会によって制定されました。 沖縄では、夏の暑さが和らぐ11月ごろから泡盛の製造が盛んになるとされ、この季節が記念日を定める背景になっています。 泡盛は、沖縄の気候や風土と深く結び付いた伝統的な蒸留酒です。一般的にタイ米を原料とし、黒麹菌を使って仕込み、発酵させたもろみを蒸留して造られます。 泡盛の特徴として注目したいのが、原料となる米の全体を麹にして仕込む「全麹仕込み」です。本格焼酎では、麹を造った後に主原料を加えて仕込む方法も...

天才の日(10月31日)|天才たちの共通点と自分の才能を見つけるヒント

10月31日は「天才の日」です。 天才と聞くと、生まれつき頭がよい人や、誰も思いつかない発想を生み出す人をイメージするのではないでしょうか。科学の世界で大きな発見をした人、音楽や芸術で才能を発揮した人、驚くような発明を成し遂げた人など、歴史には数多くの天才が登場します。 しかし、天才と呼ばれる人たちの特徴は、単に知能が高いことだけではありません。物事を疑問に思う姿勢や、失敗を繰り返しても挑戦を続ける粘り強さなど、意外な共通点も見られます。 今回は「天才の日」にちなんで、記念日の由来や天才と呼ばれる人々の特徴、ひらめきと努力の関係など、知っているようで知らない話を紹介します。 天才の日の由来 10月31日は「天才の日」です。 この記念日は、SOHO型の編集プロダクションである株式会社天才工場が制定しました。 日付は「てん(10)さ(3)い(1)」と読む語呂合わせに由来しています。 制定した株式会社天才工場の「天才」という名前には、 誰もが天才である というメッセージが込められています。 この記念日には、一人ひとりが自分の才能に気づき、自分も天才の一人であることを再確認してほしいという願いがあります。 天才という言葉から、特別な能力を持つ一部の人を思い浮かべるかもしれません。しかし、自分では当たり前だと思っていることが、実は自分ならではの才能である可能性もあります。 「天才の日」は、他人と比べて優劣をつけるのではなく、自分の個性や得意なことに目を向けるきっかけとなる記念日です。 なお、この記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。 天才と呼ばれる人に見られる特徴 1.当たり前のことにも疑問を持つ 天才と呼ばれる人々には、身近な出来事に疑問を持ち、その理由を深く考える姿勢が見られます。 例えば、物が落ちるのはなぜなのか、音はどのように伝わるのか、なぜ同じ方法でも結果が変わるのか。多くの人が当たり前だと思っていることでも、「なぜだろう」と考えることで、新しい発見につながる場合があります。 科学の発展も、こうした疑問を出発点としてきました。 もちろん、疑問を持つだけですぐに大発見ができるわけではありません。疑問を調べ、仮説を立て、実験や観察によって確かめる過程が重要です。 2.失敗を学びの機会にする 優れた発明や発見の裏側には、失敗や試行錯誤が隠れてい...

国営武蔵丘陵森林公園のカエデ園|紅葉の見頃と色鮮やかな秋の風景

秋が深まると、森の木々は緑から黄色、オレンジ、赤へと色を変え、季節の移り変わりを知らせてくれます。埼玉県にある国営武蔵丘陵森林公園には、そんな秋の色彩をじっくりと楽しめる「カエデ園」があります。 カエデ園とその周辺には、約20種類・500本のカエデ類が植えられています。特徴的なのは、単に赤い紅葉が並ぶのではなく、品種によって葉の形や色づき方が異なること。赤や黄色、オレンジ色に加え、ピンク色に近い色合いを見せるカエデもあり、歩きながら違いを探す楽しさがあります。 紅葉は、遠くから眺めるだけでも美しいものです。しかし、一枚一枚の葉に目を向けると、色の濃淡や形の違い、光の透け方など、これまで気づかなかった魅力が見えてきます。 今回は、国営武蔵丘陵森林公園のカエデ園について、紅葉の見頃や見どころ、カエデとモミジの関係、春に楽しめる新緑や花、夜間のライトアップまで詳しく紹介します。 国営武蔵丘陵森林公園のカエデ園とは? 国営武蔵丘陵森林公園は、埼玉県比企郡滑川町と熊谷市にまたがる、広大な自然を楽しめる国営公園です。明治百年記念事業の一環として整備され、1974年に開園しました。 園内には雑木林や草地、池沼などが広がり、季節ごとに異なる植物や自然の風景に出会えます。散策やサイクリング、植物観察など、さまざまな楽しみ方ができる場所です。 そのなかでも、秋の紅葉を目的に訪れる人に人気なのが、都市緑化植物園エリアにあるカエデ園です。 カエデ園とその周辺には、約20種類・500本のカエデ類が集まっています。さらに、園芸品種は50種類近くにのぼり、多様なカエデを観察できることが大きな特徴です。 一般的な紅葉の名所では、山や渓谷を広く見渡し、自然がつくり出す色彩を楽しむことが多いでしょう。一方、カエデ園では、さまざまな品種の葉を近い距離で見比べられます。 葉の切れ込みが深いもの、幅が広いもの、赤色が鮮やかなもの、黄色やオレンジ色が目立つものなど、木によって個性が異なります。 同じカエデの仲間でも、これほど表情が違うのかと気づかされるのが、カエデ園を歩く楽しみです。 約20種類・500本のカエデが生み出す色彩の重なり カエデ園の紅葉を楽しむうえで、ぜひ注目したいのが、色づきの違いです。 紅葉というと、木々が一斉に赤く染まる景色を想像するかもしれません。しかし、カエデ園では複数の品種が植えられ...

秩父ミューズパークのイチョウ並木|秋を彩る黄金色の絶景

秋が深まると、木々の葉は少しずつ色を変え、街や山々に季節の移り変わりを知らせてくれます。なかでも、鮮やかな黄色に染まったイチョウ並木は、秋の訪れを実感できる風景のひとつです。 埼玉県の秩父市と小鹿野町にまたがる秩父ミューズパークには、秋になると美しい黄葉を楽しめるイチョウ並木があります。約3kmにわたって続く並木道には約500本のイチョウが植えられ、見頃を迎えると周囲が黄金色に包まれます。 頭上に広がる黄色い葉、青空との鮮やかなコントラスト、地面を彩る落ち葉。歩くたびに変わる景色は、秋の自然をゆっくり味わいたい人にぴったりです。 また、秩父ミューズパークはイチョウ並木だけでなく、豊かな自然や展望スポットなども楽しめる公園です。秋の散策を目的に訪れれば、季節ならではの景色に出会えるでしょう。 今回は、秩父ミューズパークのイチョウ並木の魅力や黄葉の見頃、訪れる前に知っておきたいポイント、イチョウにまつわる興味深い知識をご紹介します。 秩父ミューズパークとは?自然に親しめる広大な公園 秩父ミューズパークは、埼玉県秩父市と小鹿野町にまたがる自然豊かな公園です。 園内には散策を楽しめる道や展望スポット、スポーツ施設などが整備されており、季節ごとに異なる自然の表情を楽しめます。 春には花々、夏には緑豊かな木々、秋には紅葉や黄葉と、訪れる季節によって景色が変わるのも魅力です。 そのなかでも、秋の風物詩として知られているのがイチョウ並木です。 園内のスカイロード沿いにはイチョウが連なり、黄葉の時期になると、遠くまで続く黄色い並木道が目を引きます。 都市部の街路樹として見かけるイチョウとは異なり、長く続く並木道のなかを歩きながら、自然の広がりを感じられるのが特徴です。 散策を楽しみながら、木々の色づきや光の変化に目を向ければ、普段の生活では気づきにくい季節の移り変わりを感じられるでしょう。 秩父ミューズパークのイチョウ並木が黄金色に染まる季節 秩父ミューズパークのイチョウ並木は、例年10月下旬から11月上旬にかけて黄葉の見頃を迎えます。 ただし、毎年同じ日に見頃になるわけではありません。秋の気温や天候によって色づきの進み方が変わるため、訪問する時期を決める際には最新の情報を確認することが大切です。 緑色から黄金色へと変わる葉 夏のイチョウは、明るい緑色の葉をたくさん茂らせています。 ...

みその日(毎月30日)|記念日の由来と味噌の種類、発酵の仕組み

毎月30日は「みその日」です。 味噌汁や味噌煮、味噌炒めなど、日本の食卓で幅広く使われている味噌。大豆を主な原料とする発酵食品であり、地域によって色や香り、甘み、塩味などに違いがあります。 普段は何気なく使っている味噌ですが、原料や製法によって味わいが変わることをご存じでしょうか。また、味噌の色が違う理由や、味噌汁に入れるタイミングにも、知っておきたい工夫があります。 みその日はなぜ毎月30日? 「みその日」は、味噌に親しみ、そのおいしさや魅力を知ってもらうことを目的に、1982年(昭和57年)に全国味噌工業協同組合連合会が制定した記念日です。 制定当時は、食生活の洋風化や外食の増加などを背景に、味噌の消費量が減少する傾向が見られました。そこで、味噌のおいしさや価値を改めて知ってもらい、消費の減少に歯止めをかけることを目的として、この記念日が設けられました。 日付の由来は、30日を「みそか」と読むこと。月の終わりを意味する「晦日(みそか)」と「みそ」の語呂合わせから、毎月30日が選ばれました。 なお、2月のように30日がない月もありますが、記念日としては毎月30日とされています。 味噌は、日本の食文化に深く根付いた食品です。「みその日」をきっかけに、普段の食事で味噌を使う機会を見直し、その豊かな味わいや魅力を再発見してみるのもよいでしょう。 味噌は原料によって味わいが変わる 味噌は、大豆に麹と塩を加えて発酵・熟成させてつくる食品です。麹に使う原料などによって、代表的な種類に分けられます。 米味噌 :米麹を使った味噌。日本で広くつくられており、甘口から辛口まで幅広い味わいがあります。 麦味噌 :麦麹を使った味噌。麦の香りが感じられ、九州や四国などで親しまれています。 豆味噌 :大豆を主原料とする豆麹を使った味噌。濃厚なうま味と独特の風味が特徴で、愛知県など東海地方でよく知られています。 調合味噌 :米味噌と豆味噌など、異なる種類の味噌を合わせたものや、複数の麹を使ってつくられたものです。 同じ味噌でも、原料や製法によって味わいが大きく異なります。味噌汁には米味噌、豚汁には麦味噌、濃厚な味付けには豆味噌というように、料理に合わせて使い分ける楽しみもあります。 味噌の色はなぜ違う? 味噌売り場には、白っぽいものから黄色みのあるもの、赤褐色のものまで、さまざまな色の味噌が並...

エーヴベリー(Avebury)|約5000年前に築かれた巨石群と古代の歴史

イギリス南西部のウィルトシャー州には、数千年前の人々が築いた巨大な石の遺跡が残されています。そのひとつが、エーヴベリー(Avebury)です。 草原に立つ巨大な石、地面を取り囲む大きな土塁、そして石の遺跡の中に広がる小さな村。エーヴベリーには、現代の建築物とはまったく異なる、古代の人々の技術と信仰を感じさせる風景が広がっています。 有名なストーンヘンジと同じく、先史時代のイギリスを代表する遺跡ですが、エーヴベリーの魅力は、巨大なストーンサークルの内側を実際に歩きながら、そのスケールを体感できることです。 今回は、エーヴベリーの歴史や巨石群の特徴、建設の目的をめぐる謎、周辺に残る古代遺跡について紹介します。 エーヴベリーはどこにある? エーヴベリーは、イングランド南西部のウィルトシャー州に位置する歴史的な遺跡です。マールバラ(Marlborough)に近い田園地帯にあり、緑豊かな丘陵や牧草地に囲まれています。 この地域には、先史時代の人々が築いた巨石遺跡や墳丘などが数多く残されており、古代の暮らしや祭祀について考えるうえで重要な場所となっています。 エーヴベリーの最大の特徴は、巨大な環状の土塁と溝、その内側に配置されたストーンサークルです。 遺跡の周囲には現在のエーヴベリー村が広がり、石造りの家や教会など、人々の暮らしと古代遺跡が共存しています。 数千年前に築かれた巨石群が、遠い過去の遺物として隔離されているのではなく、今も村の風景の一部になっているところが、この場所ならではの魅力です。 世界最大のストーンサークル エーヴベリーを代表するのが、巨大な環状遺跡であるエーヴベリー・ヘンジ・アンド・ストーンサークルです。 ユネスコ世界遺産センターによると、エーヴベリーには世界最大の先史時代のストーンサークルがあります。 遺跡を取り囲む土塁と溝の周囲は約1.3キロメートルにも及び、その内側には外側の大きな石の円と、さらに2つの内側の石の円が配置されていました。 使用された石は、地元で採れるサーセン石と呼ばれる硬い砂岩です。自然の形を生かした巨石が並び、石ごとに大きさや形が異なるため、整然とした幾何学模様とは違った力強い景観を生み出しています。 この遺跡の規模は、実際にその場所を歩いてみることで、より実感できるでしょう。 巨大な石を見上げながら歩くと、重機も現代的な運搬設備もな...

獣肉(ジビエ)の日(10月29日)|鹿肉・猪肉の魅力と日本の食文化

10月29日は「獣肉(ジビエ)の日」です。 ジビエと聞くと、フランス料理の高級食材を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、日本でも鹿肉や猪肉は古くから食べられてきました。近年では、自然の恵みを生かす食材として、あらためて注目されています。 ジビエは、ただ珍しい肉料理というだけではありません。野生動物による農作物への被害や、捕獲した命を無駄にしないための取り組みなど、自然と人間の暮らしに深く関わっています。 今回は、10月29日の「獣肉(ジビエ)の日」の由来から、ジビエの種類、日本の食文化、栄養の特徴、そして安全においしく食べるための注意点まで、知っておきたい話を紹介します。 獣肉(ジビエ)の日の由来 「獣肉(ジビエ)の日」は、大分県宇佐市でジビエの処理加工に取り組む有限会社サンセイ、宇佐ジビエファクトリー、日本ジビエアカデミーが制定した記念日です。2023年に一般社団法人日本記念日協会に認定・登録されました。 日付の由来は、数字の語呂合わせです。 10は「じゅう」 29は「にく」 この組み合わせで「じゅうにく(獣肉)」と読むことから、10月29日が選ばれました。 記念日には、鹿や猪などの野生動物を食材として有効活用し、ジビエのおいしさを全国に広めるという目的があります。 野生動物による農林業への被害が問題になる一方で、捕獲された動物の肉を適切に処理・加工すれば、食材として活用できます。ジビエの日は、自然の恵みをいただくことと、地域の課題について考えるきっかけにもなる記念日です。 そもそもジビエとは? ジビエは、フランス語の「gibier」に由来する言葉で、狩猟によって得られた野生鳥獣の食肉を指します。 牛肉や豚肉、鶏肉のように家畜として飼育された動物の肉とは異なり、野山などで自然に育った動物の肉であることが特徴です。 日本でよく知られているジビエには、次のような種類があります。 鹿肉(シカ肉) :比較的脂肪が少なく、赤身のうま味を楽しめる肉です。 猪肉(イノシシ肉) :濃厚な風味と脂身のうま味が特徴で、鍋料理にも使われます。 熊肉(クマ肉) :地域によって食文化があり、煮込み料理などに利用されます。 野鳥の肉 :鴨やキジなど、狩猟対象となる鳥類の肉もジビエに含まれます。 ジビエといっても、動物の種類や年齢、季節、部位、処理方法によって味わいや食感は異なります。...

クニェティツカー・ホラ城(Kunětická hora Castle)|戦乱を越えてよみがえったチェコの古城

チェコには、中世の面影を今に伝える城が数多く残されています。そのなかでも、周囲に広がる平原から顔を出すようにそびえ立ち、遠くからでも存在感を放っているのが、クニェティツカー・ホラ城(Kunětická hora Castle)です。 チェコ東部の東ボヘミア地方に位置するこの城は、丘の上という地形を生かして築かれた歴史的な要塞です。かつては戦乱の舞台となり、有力貴族の居城として発展しました。しかし、戦争による破壊や長年の石材採掘によって大きな損傷を受け、かつての姿の一部が失われています。 それでも、城を守り、後世へ伝えようとする人々の努力によって修復が進められ、現在ではチェコの歴史と建築文化を体感できる観光スポットとなっています。 さらに、この城には、チェコで親しまれているファンタジー作品との意外なつながりもあります。 今回は、クニェティツカー・ホラ城の成り立ちから、中世の戦争、貴族文化、破壊と再建の歴史、そして現在の見どころまで、知れば訪れてみたくなるエピソードを交えながら紹介します。 クニェティツカー・ホラ城とは?平原にそびえる歴史的な要塞 クニェティツカー・ホラ城は、チェコ東部のパルドゥビツェ地方にある歴史的な城です。パルドゥビツェ市街から北東へ約5キロメートルの場所に位置し、周辺の平坦な土地から盛り上がるクニェティツカー山の頂上付近に建っています。 チェコ語の「Kunětická hora」は、クニェティツカー山を意味します。城の名前も、この丘に由来しています。 この場所の特徴は、周囲を見渡しやすい高台にあることです。山岳地帯の険しい岩山に築かれた城とは異なり、広々とした平原のなかで丘そのものが目立つため、城の姿が遠くからでもよく分かります。 中世において、見晴らしのよい場所に城を築くことには大きな意味がありました。周囲の動きを把握しやすく、敵の接近を警戒するうえでも有利だったからです。 もちろん、城の防御力は立地だけで決まるわけではありません。城壁や門、堀、内部へ続く通路などを組み合わせることで、敵の侵入を防ぐ工夫が施されていました。 クニェティツカー・ホラ城は、自然の地形と人工的な防御設備を組み合わせた中世の城郭を知るうえで、興味深い存在です。 また、この丘には城が築かれるよりもはるか以前から人々が暮らしていました。考古学的な調査では、青銅器時代や鉄器時代...

速記の日(10月28日)|「電筆将軍」田鎖綱紀が広めた速記の歴史と仕組み

10月28日は「速記の日」です。 人が話す言葉を、その場で素早く文字にして記録する「速記」。会議や講演、議会などで活用されてきた技術ですが、日本で速記が広まるきっかけとなった歴史的な出来事が、この記念日と深く関係しています。 手書きで文章を書くとき、話す人のスピードについていけず、書き漏らしてしまった経験はありませんか。速記は、そんな問題を解決するために発展してきた技術です。 今回は、10月28日の「速記の日」にちなみ、記念日の由来から速記の仕組み、現代における活用方法まで、知っておきたい雑学を紹介します。 速記の日の由来 10月28日が「速記の日」となったのは、明治時代に日本の速記の発展に大きく貢献した田鎖綱紀(たくさり こうき、1854~1938年)の活動がきっかけです。 1882年(明治15年)10月28日、田鎖綱紀は東京・日本橋で「日本傍聴筆記法講習会」と呼ばれる初の速記講習会を開催しました。 田鎖が教えたのは、自ら考案した日本語の速記法です。話し言葉を素早く書き留められるその技術は注目を集め、田鎖は筆記の速さから「電筆将軍」と呼ばれるようになりました。 その後、1889年(明治22年)に講習会の7周年記念会が開かれた際、10月28日が「速記記念日」に制定されました。これが、現在の「速記の日」につながっています。 速記は、会議や演説などで話された内容を記録するために発展してきた技術です。田鎖綱紀の取り組みは、日本で近代的な速記が普及するうえで重要な一歩となりました。 速記は普通の文字をそのまま書くわけではない 速記の大きな特徴は、普段使っている文字を一字ずつ書くのではなく、独自の符号や省略方法を使って記録することです。 一般的な文章を手書きすると、文字の形を整えたり、漢字を書いたりするために時間がかかります。一方、速記では、音や言葉を簡潔な符号で表現することで、書く量や手の動きを減らします。 速記法にはさまざまな種類があり、使われる符号や省略のルールも異なります。どの方式でも、単に文字を書くスピードを上げるだけでなく、言葉を効率よく記録できる仕組みが工夫されています。 ただし、速記は誰でもすぐに使いこなせるわけではありません。符号を覚え、聞き取った言葉を瞬時に変換する練習を重ねる必要があります。 国会でも活躍する速記 速記が活躍する代表的な場所の一つが、国会...