「七転八起(しちてんはっき)」という言葉が象徴するのは、倒れてもなお立ち上がり続ける強靭な精神です。日本人の心に根ざすこの価値観を、形として伝える記念日が7月8日「七転八起の日」。
この記念日は、単なる語呂合わせではなく、震災という現実を乗り越えてきた熊本の人々の想いが詰まっています。その象徴となるのが、熊本県の公式キャラクター“くまモン”をかたどった「起き上がりこぼし」。今やこの日には、熊本の復興の誓いと、全国の人々への励ましが静かに込められているのです。
制定の背景 ― 熊本の企業が立ち上がった理由
この記念日を制定したのは、熊本県阿蘇市に本社を置く「阿蘇壱番屋」という企業です。同社は、健康食品であるキクイモ製品をはじめ、地域のシンボルであるくまモンの「起き上がりこぼし」を企画・販売しており、その活動は観光業や地域活性化にも貢献しています。
そしてこの「七転八起の日」は、2016年4月14日と16日に発生した熊本地震からの復興を願う形で制定されました。地震で傷ついた熊本の人々が、何度でも立ち上がる心意気を「起き上がりこぼし」という縁起物に込め、全国へと発信。
この強い意志は、2017年に一般社団法人・日本記念日協会によって正式に認定・登録され、今では多くのメディアや学校でも紹介されるようになりました。
くまモンの起き上がりこぼし ― 震災から生まれた希望のかたち
「くまモンの起き上がりこぼし」は、可愛らしい外見の中に、災害を乗り越えてきた熊本県民の強さと希望が込められています。何度倒れても起き上がるその姿は、子どもから大人まで多くの人に元気と笑顔を届けています。
このアイテムは単なる土産物ではなく、「生きる力」そのものを伝える文化的アイコンとも言えるでしょう。熊本を訪れる観光客や、復興支援に関心のある人々にとって、くまモンの起き上がりこぼしは、記念品でありメッセージでもあるのです。
なぜ知るべきか?
「七転八起の日」は、表面的な言葉遊びの記念日ではありません。それは災害という過酷な現実の中で、本当に立ち上がろうとした人々の声であり、地域から全国に向けた希望の発信です。
この日を知ることで、私たちは以下のような価値を得られます:
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歴史的背景と文化的意義を深く理解できる
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地域復興と企業活動のつながりを知ることができる
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人生の困難に立ち向かうヒントを得られる
また、現代社会においては、災害、病気、社会的不安など、誰もが困難に直面する可能性があります。そんなときに、「七転八起の日」を知っていることが、自らの立ち上がる力を支える“知識の灯”になるのです。
情報が溢れる時代だからこそ、こうした本質的な記念日と、それを支える実在の人々や企業の想いに触れることは、あなたの人生観や価値観を静かに揺さぶってくれるはずです。
読者へのメッセージ
私たちの人生は、決して一直線ではありません。時には転び、迷い、立ち止まることもあるでしょう。けれど「七転八起の日」が教えてくれるのは、“転ぶこと”を恐れるのではなく、“起き上がる力”を信じることの大切さです。
熊本の地で生まれたこの記念日は、遠く離れたあなたの心にも、必ず届くはずです。
一歩踏み出す勇気が必要なとき、どうかこの日と「くまモンの起き上がりこぼし」を思い出してください。
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