スキップしてメイン コンテンツに移動

クレープの日(毎月9日・19日・29日)|由来からガレット、日本独自の楽しみ方まで

白い皿に盛り付けた、いちご、バナナ、生クリームを包み、チョコレートソースと粉砂糖をかけたクレープを描いた水彩画風の画像。

薄く焼いた生地に、フルーツやクリーム、チョコレートなどを包んだクレープ。

お店の前に並ぶメニューを眺めながら、「今日は何にしよう?」と選ぶ時間も楽しいスイーツです。

日本ではすっかりおなじみの存在ですが、クレープには意外と知られていない文化や食べ方があります。

そんなクレープに注目したい日が、**毎月9日・19日・29日の「クレープの日」**です。

今回は、記念日の由来からクレープのルーツ、日本で親しまれているスタイル、そして一枚のクレープをもっと楽しむための視点まで紹介します。


クレープの日は、なぜ「9」の付く日?

「クレープの日」は、クレープをはじめ、さまざまなスイーツやケーキを製造・販売している株式会社モンテールが制定した記念日です。

日付の由来は、クレープの特徴的な形にあります。

クレープを巻いた姿が、数字の**「9」に似ていること**から、毎月9日・19日・29日が「クレープの日」とされました。

一か月に3回あるため、カレンダーを見れば意外と身近にクレープの日がやってきます。

この記念日には、より多くの人にクレープのおいしさを知ってもらい、クレープをもっと身近なおやつとして楽しんでほしいという願いが込められています。

なお、「クレープの日」は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。

シンプルな語呂合わせではありますが、「9」という数字をクレープの形と結びつけたことで、覚えやすく親しみやすい記念日になっています。


クレープのルーツはフランスの食文化

日本でクレープというと、フルーツやクリームをたっぷり包んだスイーツを思い浮かべるのが一般的です。

しかし、クレープのルーツをたどると、フランスの食文化に行き着きます。

特に知られているのが、フランス北西部に位置するブルターニュ地方です。

ブルターニュ地方では、薄く焼いた生地を使った料理が伝統的に親しまれてきました。

その代表として知られているのが「ガレット」です。


クレープとガレットの違いとは?

クレープとガレットはどちらも薄い生地を焼いて作りますが、一般的には使われる粉や食べ方に違いがあります。

小麦粉を使ったクレープは、砂糖や果物、クリームなどを組み合わせたデザートとして知られています。

一方、そば粉を使ったガレットは、卵、ハム、チーズなどを組み合わせた食事として楽しまれることが多いものです。

この違いを知ると、クレープに対するイメージも変わってきます。

クレープは決して「甘いおやつだけ」ではありません。

薄い生地でさまざまな食材を包み込めることこそ、クレープという食べ物の大きな特徴なのです。


日本で広まった「食べ歩きクレープ」

日本のクレープ文化を語るうえで欠かせないのが、紙で包んだ円すい形のクレープです。

薄い生地をくるりと巻き、その中にクリームやフルーツなどを入れるスタイルは、手軽に食べられることから日本で広く親しまれてきました。

フォークやスプーンを使わずに持ち歩けるため、買い物や散歩の途中にも楽しめます。

さらに、巻かれた生地の上からフルーツやクリームが見えるため、見た目にも華やか。

こうしてクレープは、日本の街の風景に合った**「食べ歩きスイーツ」**として独自の存在感を持つようになりました。


クレープは「組み合わせ」で個性が生まれる

クレープの面白さは、組み合わせの自由度にもあります。

定番なら、

  • いちご+生クリーム

  • バナナ+チョコレート

  • キャラメル+ナッツ

  • 抹茶+あずき

などがあります。

しかし、決まった正解があるわけではありません。

フルーツを中心にするのか、チョコレートを主役にするのか。

クリームをたっぷり入れるのか、控えめにするのか。

トッピングを追加するのか。

選択肢が多いからこそ、同じクレープでも食べる人によって完成する味が変わります。

この**「自分で組み合わせを選べる楽しさ」**が、クレープならではの魅力といえるでしょう。


実は、生地にも個性がある

クレープを選ぶとき、どうしても中に入っている具材に注目しがちです。

しかし、クレープのおいしさを支えているのは生地でもあります。

薄く焼かれた生地には、焼き上げによる香ばしさがあり、焼き方や厚さによって食感も変わります。

もちっとした食感が好きな人もいれば、香ばしく焼かれた生地が好きな人もいるでしょう。

同じフルーツとクリームを使っていても、生地が違えば印象は変わります。

クレープを食べるときには、ぜひ一度、「具材」だけではなく「生地」そのものにも意識を向けてみてください。


季節を楽しめるスイーツ

クレープは、季節の食材との相性が良いことも魅力です。

春ならいちご、夏なら桃やマンゴー、秋なら栗やさつまいもなど、旬の食材を取り入れることで、その時期ならではの味を楽しめます。

季節限定メニューが登場すると、「今年もこの季節が来た」と感じられるのも面白いところ。

一枚のクレープを通して、季節の移り変わりを味わえるのです。


甘いだけではない「食事系クレープ」

クレープの可能性は、デザートだけにとどまりません。

ハム、チーズ、卵、ツナ、野菜などを組み合わせれば、食事系の一品としても楽しめます。

フランスのガレットを思い浮かべれば、そのスタイルは決して特殊なものではありません。

「クレープは甘いもの」という先入観を少し外してみるだけで、楽しみ方の幅は大きく広がります。

甘いものが好きな人にも、食事系が好きな人にも、それぞれの楽しみ方がある。

その柔軟性もクレープの魅力です。


クレープの日をもっと楽しむなら

毎月9日・19日・29日には、普段とは違うクレープを選んでみるのもおすすめです。

いつも同じメニューを選んでいるなら、季節限定の味を試してみる。

チョコレート系が定番なら、フルーツ系に挑戦する。

甘いクレープが中心なら、食事系を選んでみる。

あるいは、いつもは追加しないトッピングを一つだけ加えてみる。

大きな変化でなくても、選択肢を一つ変えるだけで新しい発見があります。

クレープの日は、クレープを食べるだけでなく、「次は何を試そう?」と楽しみを広げる日として捉えてみるのもよいでしょう。


読者へのメッセージ

毎月9日・19日・29日の「クレープの日」は、いつものおやつに少しだけ特別な理由を添えてくれる記念日です。

数字の「9」が巻いたクレープの形に似ているというユニークな由来を知れば、9の付く日が少し楽しみになるかもしれません。

けれど、クレープの魅力は、その見た目や甘さだけではありません。

フランスの食文化につながる歴史があり、日本では食べ歩きしやすいスタイルへと発展し、今では季節の食材やさまざまな組み合わせを楽しめる身近なスイーツになっています。

一枚の薄い生地を焼き、そこに好きなものを選んで包む。

そのシンプルな形の中には、食文化のつながり、季節の味、自分で選ぶ楽しさ、そして誰かとおいしさを分かち合う時間まで詰まっています。

次の9日、19日、29日には、いつものお気に入りを選ぶのもいいでしょう。

旬のフルーツを味わうのも、これまで選んだことのない味に挑戦するのも楽しそうです。

大切なのは、決まった正解を探すことではありません。

自分が「これを食べてみたい」と思った一枚を楽しむこと。

それこそが、クレープという自由な食べ物の醍醐味なのではないでしょうか。

9の付く日に、いつもの日常へ小さな甘い楽しみを。

そんな気軽なきっかけとして、「クレープの日」を楽しんでみてはいかがでしょうか。


関連記事

コメント

このブログの人気の投稿

ヴェスターヘーファーザント灯台|世界自然遺産ワッデン海に立つ赤と白の灯台の秘密

ドイツ北部、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン州の北海沿岸に、ひときわ印象的な灯台があります。 その名は、 ヴェスターヘーファーザント灯台(Leuchtturm Westerheversand) 。 赤と白に彩られた細長い塔と、その両脇に並ぶ白い建物。周囲には高層ビルも大きな街並みもなく、広大な塩性湿地と北海の風景がどこまでも続いています。 写真だけを見ると、「ドイツの美しい灯台」という印象を持つかもしれません。 しかし、この灯台が特別なのは、建物の美しさだけではありません。 ヴェスターヘーファーザント灯台は、 ユネスコ世界自然遺産に登録されている「ワッデン海」の一部である、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン・ワッデン海国立公園内に位置しています。 つまりここは、 100年以上にわたって海を見守る人工の灯台と、潮の満ち引きによって姿を変え続ける世界的に貴重な自然が共存する場所 なのです。 今回は、ヴェスターヘーファーザント灯台の知られざる構造や歴史、灯台守の暮らし、そして世界自然遺産ワッデン海との関係をたどりながら、この美しい灯台の魅力に迫ります。 ヴェスターヘーファーザント灯台はどこにある? ヴェスターヘーファーザント灯台があるのは、ドイツ北部のシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州、アイダーシュテット半島の西端に近いヴェスターヘーファー周辺です。 北海に面したこの地域は、広大な干潟や塩性湿地が広がる独特の海岸風景で知られています。 灯台は周囲より高く盛り上げられた人工的な土台の上に建っているため、平坦な海岸風景の中でひときわ目立ちます。 遠くから見ると、緑の大地の向こうに赤と白の塔がすっと伸び、その背後に空と海が広がるという、非常に印象的な景観をつくり出しています。 この「周囲に何もない広さ」こそ、ヴェスターヘーファーザント灯台の美しさを際立たせている大きな理由の一つです。 世界自然遺産「ワッデン海」の中にある灯台 ヴェスターヘーファーザント灯台を知るうえで、最も重要なポイントの一つが「ワッデン海」です。 ワッデン海は、オランダ、ドイツ、デンマークの北海沿岸に広がる広大な干潟・沿岸湿地帯です。 ユネスコは2009年、この地域を世界自然遺産に登録しました。現在の世界遺産区域には、ドイツのシュレスヴィヒ=ホルシュタイン・ワッデン海国立公園やニーダーザクセン・ワッデン海国立公園、オ...

フィアンズ湖(Lake Fyans)|オーストラリア・グランピアンズで楽しむ穏やかな時間

オーストラリア・ビクトリア州のグランピアンズ地域には、雄大な山々とは異なる魅力を持つ美しい水辺があります。 それが**フィアンズ湖(Lake Fyans)**です。 グランピアンズ国立公園の麓に位置するこの湖は、自然にできた湖ではなく、貯水池として整備された人工湖です。 現在では、穏やかな水面と砂浜のような岸辺、周囲の豊かな自然、そして背景に広がるグランピアンズの山々が一体となった美しい景観を楽しめます。 さらに、水泳やカヤック、SUPなどのウォーターレクリエーション、トラウトなどを狙うフィッシング、湖畔のウォーキングや野鳥観察まで、楽しみ方も豊富です。 ホールズ・ギャップから車で約10分ほどというアクセスの良さもあり、グランピアンズ観光と組み合わせて訪れやすい場所でもあります。 今回は、そんなフィアンズ湖の魅力を、景観、アクティビティ、自然、宿泊という四つの視点から紹介します。 フィアンズ湖はどこにある? フィアンズ湖は、オーストラリア南東部のビクトリア州西部、グランピアンズ地域にあります。 観光の拠点となるホールズ・ギャップから車で約10分ほどの距離にあり、グランピアンズ国立公園周辺を観光する際にも立ち寄りやすい立地です。 グランピアンズといえば、岩山や森林、ハイキングコースなどの山岳風景がよく知られています。 その一方で、山々の麓には穏やかなフィアンズ湖が広がっています。 そのため、この地域では、 山から眺める自然と、湖から眺める自然。 その両方を楽しめるのが大きな魅力です。 人工湖から生まれた美しい景観 フィアンズ湖を知るうえで興味深いのが、その成り立ちです。 フィアンズ湖は自然湖ではなく、**人工湖(貯水池)**として整備されました。 1916年には貯水池として整備された記録があります。 人工的につくられた湖でありながら、現在では周囲の森林や山々と調和し、自然豊かな水辺の景観を形成しています。 ここには、フィアンズ湖ならではの面白さがあります。 人間が水を利用するためにつくった場所が、長い年月を経て地域の自然や観光、レクリエーションと結びついているのです。 フィアンズ湖を訪れた際には、単に「美しい湖」として見るだけでなく、 「人がつくった水辺が、どのように自然の風景に溶け込んでいるのだろう?」 という視点で眺めてみるのも面白いでしょう。 湖面に映るグランピ...

サウスウォルド(Southwold)|カラフルなビーチハットが彩るサフォーク州の海辺の町

イングランド東部、サフォーク州の北海沿岸に、色鮮やかなビーチハットと白い灯台が印象的な海辺の町があります。 その町の名前は、 サウスウォルド(Southwold) 。 海岸にはカラフルなビーチハットが並び、海へ向かってサウスウォルド・ピアが伸びています。その近くには1890年から海を見守る白い灯台が立ち、町の中には15世紀の教会や、長い伝統を持つ醸造文化も残されています。 現在は穏やかなシーサイドタウンとして知られていますが、かつてはニシン漁で栄えた港町でもありました。 サウスウォルドの面白さは、こうした異なる時代の風景が一つの町に自然に共存していることです。 今回は、特に印象的なビーチハットを中心に、サウスウォルドの海辺、歴史、文化、そして町歩きの魅力を紹介します。 サウスウォルドはどんな町? サウスウォルドは、イングランド東部サフォーク州の海岸沿いに位置するシーサイドタウンです。 サフォーク州は北海に面しており、海岸には砂浜や湿地、港町などが広がっています。 その中でもサウスウォルドは、伝統的なイギリスの海辺の町らしい景観が残されていることで知られています。 海岸へ出れば広い海が広がり、プロムナードにはビーチハットが並び、海へ向かって桟橋が伸びています。 一方、町の中へ入れば古い教会や建物があり、さらに地域を代表する醸造文化にも触れることができます。 サウスウォルドは、単なる観光地というより、 海辺のレジャーと人々の暮らしが近い町 なのです。 サウスウォルドの象徴、カラフルなビーチハット サウスウォルドを代表する風景といえば、海岸に整然と並ぶ**ビーチハット(Beach Huts)**です。 青、黄色、赤、緑、白など、さまざまな色に塗られた小さな木造の建物が海岸線を彩っています。 青い海と空、砂浜、白い灯台、サウスウォルド・ピア、そして色鮮やかなビーチハット。 これらが組み合わさることで、サウスウォルドならではの美しい海岸風景が生まれています。 しかし、この小さな建物は単なる観光用の飾りではありません。 現在も個人所有され、実際に海辺で過ごすための場所として利用されています。 サウスウォルド・ビーチ・ハット・オーナーズ・アソシエーションによると、サウスウォルドには 266軒の個人所有ビーチハット があり、そのうち50軒以上が所有者によって貸し出されています。 つ...

バンベルク市街|旧市庁舎と小さなヴェネツィアが彩るドイツの世界遺産

ドイツ南部、バイエルン州北部のフランケン地方に位置するバンベルク。 レグニッツ川が町を流れ、丘の上には大聖堂がそびえ、川沿いには木組みの家々が並んでいます。そして、その川の上には、まるで水面に浮かんでいるかのような旧市庁舎があります。 こうした美しい景観を持つバンベルクの歴史地区は、 1993年に「バンベルク市街」としてユネスコ世界文化遺産に登録 されました。 バンベルクの魅力は、豪華な建築物が一つ残っていることではありません。 中世に形づくられた都市の構造を土台として、宗教、商業、住宅、漁業、園芸など、異なる人々の営みが重なり合った町そのものが保存されていることにあります。 今回は、ドイツの世界遺産「バンベルク市街」を歩く前に知っておきたい歴史と見どころを紹介します。 「フランケンのローマ」と呼ばれるバンベルク バンベルクには、**「フランケンのローマ」**という印象的な呼び名があります。 その背景の一つが、町が7つの丘に広がっていることです。 7つの丘を持つローマとの共通点から、この呼び名が定着しました。 さらに、バンベルクの歴史にはローマを意識した構想もあります。 1007年、後に神聖ローマ皇帝となるハインリヒ2世によってバンベルクに司教座が置かれました。ハインリヒ2世は、この町を宗教的に重要な都市として発展させ、「第二のローマ」とする構想を持っていたとされています。 その後、バンベルクは司教都市として発展し、丘の上には大聖堂や宗教施設が集まるようになりました。 現在の町を歩いても、丘の上に広がる宗教建築と、その下に広がる市街地という特徴的な景観を見ることができます。 世界遺産「バンベルク市街」の3つの顔 バンベルクの世界遺産を理解するうえで重要なのが、歴史地区が大きく3つの地域に分けられていることです。 山の町――宗教都市の中心 丘の上に広がる「山の町」は、バンベルクの宗教的・政治的な中心として発展しました。 その象徴が バンベルク大聖堂 です。 4本の塔を持つ大聖堂は、バンベルクを代表する建築物の一つ。内部には神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世と皇后クニグンデの墓があります。 さらに、教皇クレメンス2世の墓も置かれています。 特に興味深いのは、クレメンス2世の墓が アルプス以北に残る唯一の教皇の墓 とされていることです。 また、大聖堂を代表する美術作品として知ら...

ハンプシャー(Hampshire)|古都と文学、森と黄金色の麦畑、港町をめぐる南イングランド

イングランド南部に位置するハンプシャー州(Hampshire)。 ロンドンから比較的近い場所にありながら、そこには中世の面影を残す古都、世界的な文学作品を生んだ土地、長い歴史を持つ森、なだらかな丘陵と麦畑、そして海軍や海運と深く結びついた港町があります。 ハンプシャーの魅力は、ひとつの有名観光地に集約されているわけではありません。 古都、文学、農業、自然、海という異なる文化や風景が、一つの地域の中でつながっていること。 今回は、ウィンチェスターからジェーン・オースティン、ニューフォレスト、サウス・ダウンズの麦畑、そしてポーツマスやサウサンプトンまで、ハンプシャーの多彩な魅力をたどります。 ハンプシャー州はどこにある? ハンプシャーはイングランド南部に位置するカウンティです。 内陸部にはウィンチェスターをはじめとする歴史的な都市や町があり、西部にはニューフォレスト、東部にはサウス・ダウンズの丘陵地帯が広がっています。 そして南側は海に面し、ポーツマスやサウサンプトンといった重要な港湾都市があります。 そのため、地域によって景観は大きく異なります。 古い街並みを歩ける場所がある一方、少し離れると広々とした農地や森が現れ、さらに南へ進めば海へとつながります。 この地理的な多様性が、ハンプシャーを知るうえでの大きなポイントです。 古都ウィンチェスターに残る王国の記憶 ハンプシャーを語るうえで欠かせない都市がウィンチェスターです。 現在は落ち着いた雰囲気の歴史都市ですが、かつてはイングランドの重要な政治・文化の中心地でした。 特にアングロ・サクソン時代には重要な役割を果たし、アルフレッド大王とも深い関係があります。 街を歩くと、古い建物や通りが現代の暮らしの中に自然に溶け込んでいることに気づきます。 その象徴ともいえるのがウィンチェスター大聖堂です。 長い年月を経た大聖堂を前にすると、そこに残された建築だけでなく、何世代もの人々がこの街で暮らしてきた時間まで感じられます。 さらにウィンチェスターには、アーサー王伝説にまつわる「円卓」もあります。 グレート・ホールに展示されている円卓は、実際にアーサー王が使用したものと証明されているわけではありません。 それでも、史実と伝説が同じ街の中で重なっていることが、ウィンチェスターのおもしろさです。 歴史を学ぶ場所であると同時に、物語を...