12月20日は**「ブリの日」**。
冬の食卓を豊かに彩る魚・ブリ(鰤)に、日本語の奥深さと季節感が重なった、知れば人に話したくなる記念日です。
単なる語呂合わせにとどまらず、師走・漢字文化・旬の味覚が結びついた、日本ならではの雑学が詰まっています。
なぜ12月が「ブリ」と深く結びつくのか
ブリを漢字で書くと**「鰤」**。
この字は、**魚へんに「師」**と書きます。
12月は、旧来より**「師走(しわす)」**と呼ばれる月。
師(僧侶)までもが走るほど忙しい月とされるこの時期に、
魚へん+師 = 鰤(ブリ)
という文字的な連想が成り立ちます。
この師走と鰤の漢字の一致が、「ブリの日」が12月に置かれた理由のひとつとされています。
12月20日が選ばれた理由|語呂合わせの妙
日付の20日は、
ぶ(2)
り(輪=0)
と読む語呂合わせから、**「ぶり」**と読めます。
漢字文化と語呂合わせ、どちらも重視する日本の記念日らしい発想です。
制定団体は不明?それでも広まった理由
「ブリの日」については、
記念日を制定した団体や明確な目的は定かではありません。
しかし、
冬が旬のブリ
師走と「鰤」の漢字的つながり
覚えやすい語呂合わせ
といった要素が自然に結びつき、
季節の雑学として定着・拡散していった記念日と考えられています。
形式よりも文化や言葉の面白さが先に立つ点も、この記念日の魅力です。
冬のブリはなぜ「寒ブリ」と呼ばれるのか
ブリは寒い海を回遊する魚。
冬に向かって体内に脂肪を蓄えるため、12月〜2月のブリは特に脂がのります。
この時期のブリは**「寒ブリ」**と呼ばれ、
身が締まり
旨味が濃く
刺身・煮物・鍋すべてに向く
まさに一年で最も評価が高い状態です。
ブリは縁起物|出世魚としての顔
ブリは成長に応じて名前が変わる出世魚としても知られています。
(関東の例)
ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ
成長=出世になぞらえられることから、
立身出世・商売繁盛・家運隆盛の象徴として、年末年始や祝いの席に重宝されてきました。
冬にこそ味わいたいブリ料理
脂がのった冬のブリは、調理法の幅も格別です。
刺身・ブリしゃぶ
照り焼き・塩焼き
ブリ大根
漬け丼
特に大根や生姜、柚子などと合わせることで、
ブリの脂の旨さが一層引き立ちます。
読者へのメッセージ
忙しさが増す師走だからこそ、
日本の季節と食文化に、ほんの少し目を向けてみませんか。
「ブリの日」は、
ただ魚を食べる日ではなく、
言葉・漢字・旬の恵みが重なった、日本らしい知恵を味わう日です。
今年の12月20日は、
脂ののったブリとともに、季節の深まりを感じてみてください。

コメント
コメントを投稿