世界中で親しまれているこのスポーツには、意外と知られていない誕生秘話と、日本独自の記念日制定の背景があります。
本記事では、バスケットボールの日の由来から、競技誕生の背景、記念日に込められた想い、そして雑学までを、わかりやすく丁寧に解説します。
バスケットボールの日とは?制定の背景
「バスケットボールの日」は、
バスケットボール解説者・島本和彦氏の提唱により、
**「12月21日はバスケットボールの日!委員会」**が
2011年(平成23年)から実施している記念日です。
この日は単なる語呂合わせではなく、
バスケットボールが実際に誕生し、初めて試合が行われた歴史的な日付に基づいています。
1891年12月21日、世界初の試合が行われた日
1891年(明治24年)12月21日、
アメリカ・マサチューセッツ州スプリングフィールドにあった
**国際YMCAトレーニングスクール(現在のスプリングフィールド大学)**で、
その年に考案されたばかりの新しい競技
バスケットボールの初試合が行われました。
この出来事は、
現在NBAやBリーグ、オリンピック競技として世界中に広がる
バスケットボールの「原点」と言える瞬間です。
バスケットボールを考案した人物と誕生のきっかけ
ジェームズ・ネイスミスとは
バスケットボールを考案したのは、
**カナダ出身の体育教育者
ジェームズ・ネイスミス(James Naismith、1861~1939年)**です。
彼は当時、国際YMCAトレーニングスクールで体育教師を務めていました。
「冬でも、誰でも楽しめる競技」を求めて
ある日、ネイスミスは体育学部長から次のような課題を与えられます。
「冬季に、室内で、誰でもが楽しめるボールゲームを考えてほしい」
当時のアメリカ北部は冬が厳しく、
屋外スポーツは危険を伴うものでした。
さらに、ラグビーやアメリカンフットボールのような競技は
接触が激しく、負傷のリスクも高かったのです。
そこでネイスミスは、
室内で安全にできる
年齢や体格を問わず参加できる
チームワークを重視する
という条件を満たす新しいスポーツとして、
バスケットボールを考案しました。
誕生当初のバスケットボールは今と全く違った
現在の華やかな競技イメージとは異なり、
誕生当初のバスケットボールは非常にシンプルなものでした。
初期ルールの特徴
ゴールは桃の木箱
ゴールの底が抜けておらず、得点のたびにボールを回収
1チーム9人制
ドリブルは存在せず、パス中心のゲーム展開
これらのルールは、安全性と教育的観点を最優先に作られており、
現在のスピード感ある競技へと進化していく過程を感じさせます。
日本で「バスケットボールの日」が持つ意味
「バスケットボールの日」は、
競技誕生を祝うだけの記念日ではありません。
バスケットボールの歴史や精神を正しく伝える
次世代への競技普及と育成
日本におけるバスケットボール文化の定着と発展
こうした目的を持つ、
未来志向のスポーツ記念日でもあります。
Bリーグの盛り上がりや、
国際大会での日本代表の活躍を背景に、
この記念日の意義は年々高まっています。
読者へのメッセージ
12月21日の「バスケットボールの日」は、
世界的スポーツが生まれた瞬間と、
「誰もが楽しめる競技を」という理念を思い出させてくれる日です。
プレーする人も、観戦を楽しむ人も、
この日をきっかけにバスケットボールの原点に触れ、
競技の魅力を改めて感じてみてください。
スポーツの本当の価値は、勝敗だけでなく、
人と人をつなぐ力にあることを教えてくれます。

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