夏になると、食卓を鮮やかな緑色で彩る「オクラ」。輪切りにすると現れるかわいらしい星形や、独特のネバネバ食感は、多くの人に親しまれています。
そんなオクラには、**8月7日の「オクラの日」**という記念日があることをご存じでしょうか。
実はこの日は、単なる語呂合わせではありません。七夕の願い事や夏を元気に過ごしてほしいという思いが込められた、心温まる由来を持つ記念日なのです。
今回は、「オクラの日」の制定の背景から、オクラの歴史、名前の由来、栄養、世界での食文化まで、知ればもっとオクラが好きになる話をご紹介します。
8月7日は「オクラの日」
8月7日は**「オクラの日」**です。
この記念日は、**岩手県盛岡市で青果業を営む「やおやささき」**が制定しました。
日付が8月7日に選ばれた理由は、「月遅れ七夕」にあります。
オクラを輪切りにすると、美しい星形になります。その形が夜空に輝く星を思わせることから、「オクラを食べることで、短冊に書いた願い事がより叶いますように」という願いが込められました。
さらに、8月は国産オクラが旬を迎える季節です。暑さで体力を消耗しやすい時期だからこそ、栄養豊富なオクラを食べて夏バテを防ぎ、元気に夏を乗り切ってほしいという思いも、この記念日には込められています。
この記念日は、一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されています。
オクラは古代から親しまれてきた野菜
オクラは日本では比較的新しい野菜という印象がありますが、その歴史は数千年前までさかのぼります。
原産地はアフリカ北東部からエチオピア周辺と考えられ、古代エジプトではすでに栽培されていた記録があります。
その後、中東、インド、東南アジアへと広まり、世界各地で食べられるようになりました。
日本へ本格的に普及したのは1970年代以降で、現在では鹿児島県、高知県、沖縄県など温暖な地域を中心に栽培され、全国で親しまれる夏野菜となっています。
「オクラ」という名前の由来
「オクラ(Okra)」という名前は英語ですが、その語源は西アフリカの言語に由来するといわれています。
日本でも英語名がそのまま定着し、「オクラ」と呼ばれるようになりました。
一方、漢字では**「秋葵」**と書きます。
「秋」という文字が使われていますが、これは夏から秋にかけて長く収穫できることに由来するといわれています。
現在では「夏野菜」の代表格として知られていますが、その収穫期間は意外と長いのです。
星形の断面には自然が生んだ美しさがある
オクラを輪切りにすると、きれいな五角形の星が現れます。
これは果実の断面が五角形に近い構造になっているためです。
この星形は料理の彩りとしても人気があり、
サラダ
冷やしそうめん
冷やしうどん
お弁当
夏野菜カレー
などに添えるだけで、見た目がぐっと華やかになります。
「オクラの日」が七夕と結び付けられた理由も、この自然が作り出した美しい星形にあります。
ネバネバの正体は健康を支える天然成分
オクラ最大の特徴といえば、やはり独特のネバネバです。
この粘りには、
ペクチン
ガラクタン
アラバン
などの水溶性食物繊維が含まれています。
これらは腸内環境を整える働きが期待されるほか、食後の血糖値の急激な上昇を穏やかにすることにも役立つとされています。
さらにオクラには、
β-カロテン
ビタミンC
ビタミンK
葉酸
カリウム
食物繊維
なども含まれており、夏の栄養補給に適した野菜として人気があります。
汗をかきやすい季節だからこそ、毎日の食卓に取り入れたい食材の一つです。
オクラの花はハイビスカスの仲間
実はオクラはアオイ科の植物です。
同じ仲間には、
ハイビスカス
タチアオイ
ワタ(綿)
などがあります。
花は淡いクリーム色で、中心が赤紫色をした美しい一日花です。
朝に咲き、その日のうちにしぼんでしまいますが、その後すぐに実が大きく育ち始めます。
家庭菜園では、実だけでなく花も楽しめる野菜として人気があります。
オクラは驚くほど成長が早い
家庭菜園でオクラを育てている人がよく驚くのが、その成長スピードです。
夏場は毎日のように大きくなり、収穫のタイミングを逃すとすぐに硬くなってしまいます。
一般的に食べ頃は7〜10cmほど。
それ以上育つと、
筋が増える
食感が硬くなる
風味が落ちる
ため、市場では若いうちに収穫されたものが出荷されています。
スーパーで見かけるオクラがほぼ同じ大きさなのは、このためです。
世界中で愛されるオクラ料理
オクラは日本だけでなく、世界中で食べられています。
例えば、
インドではスパイス炒めやカレー
アメリカ南部では郷土料理「ガンボ」
中東ではトマト煮込み
アフリカ各国ではスープ料理
など、それぞれの地域の食文化に欠かせない存在となっています。
ネバネバを生かす料理もあれば、揚げたり炒めたりして食感を楽しむ料理もあり、その食べ方は実にさまざまです。
おいしいオクラの選び方と食べ方
新鮮なオクラを選ぶポイントは、
鮮やかな緑色
角がはっきりしている
産毛がしっかり残っている
ハリがある
ことです。
調理前に塩を振って軽く板ずりをすると、産毛が取れ、色鮮やかに仕上がります。
また、加熱しすぎると食感が損なわれるため、30秒〜1分ほど軽く茹でるのがおすすめです。
納豆や長芋、めかぶなどと合わせれば、夏にぴったりのネバネバ料理が楽しめます。
読者へのメッセージ
オクラは、星形のかわいらしい見た目だけでなく、古代から世界中で親しまれてきた歴史や、体にうれしい栄養を豊富に含む魅力あふれる野菜です。
8月7日の「オクラの日」には、星形の断面に願いを重ねながら、旬のおいしいオクラを味わってみてはいかがでしょうか。
いつもの一皿にも、「願いを込めて食べる」という新しい楽しみ方が加われば、夏の食卓がより思い出深いものになるはずです。
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