11月4日は「かき揚げの日」です。
そばやうどんの上にのせたり、ご飯と一緒に味わったりと、日本の食卓で親しまれているかき揚げ。サクサクとした衣の食感に加え、玉ねぎやにんじんなどの野菜、エビやイカなどの魚介が織りなす豊かな味わいも魅力です。
一見するとシンプルな料理ですが、具材の組み合わせや切り方、衣の作り方、揚げるときの工夫によって、おいしさは大きく変わります。また、温かいそばにのせて衣につゆを染み込ませる食べ方と、揚げたてを塩で味わう食べ方では、同じかき揚げでも異なる魅力を楽しめます。
そんなかき揚げに記念日があることをご存じでしょうか。
今回は、11月4日の「かき揚げの日」が制定された理由から、天ぷらとの違い、おいしさを引き出す具材選び、家庭でサクサクに仕上げるポイント、さらに食卓での楽しみ方まで詳しく紹介します。
かき揚げの日はなぜ11月4日なの?
11月4日の「かき揚げの日」は、冷凍食品の製造・販売を手がける株式会社味のちぬやによって制定されました。
制定の目的は、サクサクとした食感と野菜などの具材のおいしさが魅力のかき揚げを、より多くの人に食べてもらうことです。記念日は、一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されています。
日付の由来には、かき揚げと相性のよい麺類が関係しています。
11月11日は「めんの日」です。細長い麺の形を数字の「11」に見立てることなどから、この日が記念日とされています。
かき揚げは、そばやうどんのトッピングとして広く親しまれている料理です。そこで、麺類と一緒に楽しむ機会の多いかき揚げに親しんでもらうため、「めんの日」の1週間前にあたる11月4日が「かき揚げの日」に選ばれました。
普段は何気なく食べているかき揚げですが、麺類とのつながりを知ると、そばやうどんにのせて食べたくなりますね。
記念日をきっかけに、いつもの食べ方を楽しむのはもちろん、普段とは違う具材を使ったかき揚げにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
かき揚げと天ぷらの違いとは?
かき揚げは天ぷらの一種ですが、一般的な天ぷらとは具材の組み合わせ方に特徴があります。
一般的な天ぷらは、エビやキス、ナス、かぼちゃなどの食材に衣をつけ、一つずつ揚げる料理です。素材ごとの味や食感を楽しみやすく、食材の形を生かした仕上がりになります。
一方、かき揚げは、複数の食材を食べやすい大きさに切り、衣でまとめて揚げる料理です。野菜を中心にしたものから、エビやイカなどの魚介を組み合わせたものまで、さまざまな種類があります。
かき揚げの大きな魅力は、一口の中で異なる食材の味や食感が重なり合うことです。
例えば、玉ねぎの甘み、にんじんの風味、ごぼうの香り、エビのうま味を一緒に楽しめます。それぞれの食材を単独で揚げる天ぷらとは異なり、複数の味が組み合わさることで、独特のおいしさが生まれます。
また、具材の切り方や配合を変えることで、仕上がりを調整できるのも特徴です。
細切りの野菜を多く使えば、軽やかな食感を楽しみやすくなります。魚介を加えればうま味が増し、さつまいもなどを使えば、素材の甘みを感じられるかき揚げになります。
決まった具材だけにこだわらず、季節の食材や冷蔵庫にある野菜を組み合わせられることも、家庭料理としての魅力です。
かき揚げのおいしさを引き出す具材の組み合わせ
かき揚げは、具材の選び方によって味わいが変わります。食材同士の相性を意識すると、いつものかき揚げにも新しいおいしさが生まれます。
玉ねぎとにんじんで野菜の甘みを楽しむ
家庭で作るかき揚げの定番といえば、玉ねぎとにんじんです。
玉ねぎは加熱すると甘みが感じられ、にんじんは彩りと独特の風味を加えてくれます。細切りにして組み合わせると、野菜同士の味を一緒に楽しめます。
野菜の自然な甘みを引き出したいときは、シンプルな組み合わせから試してみるとよいでしょう。
ごぼうと三つ葉で香りを楽しむ
ごぼうの土の香りを思わせる風味と、三つ葉のさわやかな香りを組み合わせると、香り豊かなかき揚げになります。
ごぼうは細めに切ると食べやすくなり、三つ葉を加えることで風味に変化が生まれます。
温かいそばやうどんにのせれば、だしの香りとも調和し、落ち着いた味わいを楽しめます。
エビと玉ねぎでうま味と甘みを味わう
エビのうま味と玉ねぎの甘みは、相性のよい組み合わせです。
小さめのエビを使うと、野菜と一緒に食べやすく、かき揚げ全体に魚介の風味が広がります。
揚げたてを塩で食べれば素材の味を感じやすく、天つゆを使えば、だしのうま味と一緒に楽しめます。
さつまいもと玉ねぎで甘みのある仕上がりに
さつまいもを加えると、ほくほくとした食感と自然な甘みを楽しめます。
玉ねぎと組み合わせれば、異なる甘みが重なり、野菜中心でも満足感のある一品になります。
さつまいもは厚く切りすぎると火が通りにくくなるため、ほかの具材との大きさをそろえ、厚みを調整することがポイントです。
れんこんやきのこで食感に変化をつける
れんこんは歯ごたえが特徴で、きのこは香りやうま味を加えてくれます。
同じ野菜のかき揚げでも、れんこんを使えばシャキッとした食感を楽しみやすくなり、きのこを加えれば、香り豊かな仕上がりになります。
ただし、きのこなど水分を含む食材を使うときは、衣が水っぽくならないように注意しましょう。
具材を選ぶときは、味だけでなく、水分量や火の通りやすさも考えることが大切です。
家庭でサクサクのかき揚げを作るポイント
かき揚げは、衣や油の扱いによって仕上がりが変わります。家庭で作るときは、次のポイントを意識してみましょう。
具材の大きさをそろえる
具材の大きさがばらばらだと、火の通り方や食感に差が出やすくなります。
玉ねぎやにんじん、ごぼうなどは、できるだけ細さや長さをそろえて切ると、全体をまとめやすくなります。
ただし、すべての食材を細かくしすぎる必要はありません。れんこんなど、食感を楽しみたい食材は、薄めに切るなど特徴を生かす工夫もできます。
具材の水分をしっかり取る
野菜や魚介に余分な水分が残っていると、衣がまとまりにくくなったり、油がはねたりする原因になります。
洗った野菜は水気を切り、魚介はキッチンペーパーなどで表面の水分を拭き取っておきましょう。
水分の多い食材を使う場合は、衣の状態を見ながら調整することも大切です。
衣は混ぜすぎない
天ぷら粉や小麦粉を使う場合は、冷水を加えたあと、粉が少し残る程度にさっくり混ぜます。
混ぜすぎるとグルテンが発達しやすくなり、衣が重くなることがあります。軽い食感を目指すなら、必要以上に練らないようにしましょう。
また、衣を作ったあとは長時間放置せず、準備ができたら手早く揚げることもポイントです。
具材と衣を適度にまとめる
かき揚げを作るときは、衣が少なすぎると具材同士がまとまりにくく、多すぎると衣の存在感が強くなりやすくなります。
具材全体に薄く衣が行き渡るようにし、必要以上に衣を加えないことが大切です。
初めて作る場合は、小さめのかき揚げから試すと形を整えやすくなります。
油の温度と揚げる量に注意する
油の温度が低すぎると、衣が油を吸いやすくなり、高すぎると表面だけが先に色づいて中まで火が通りにくくなることがあります。
一般的には170〜180度程度が目安ですが、具材や大きさによって適した温度や時間は変わります。使用するレシピや調理器具に合わせて調整しましょう。
一度に多くのかき揚げを入れると油の温度が下がりやすいため、少量ずつ揚げることも大切です。
揚げたあとは重ねずに油を切る
揚げたかき揚げを重ねて置くと、蒸気がこもり、衣がしんなりしやすくなります。
網などにのせ、できるだけ重ねずに置くと、余分な油を切りながら食感を保ちやすくなります。
なお、揚げ物を作るときは油のはねや火災に十分注意し、調理中はその場を離れないようにしましょう。
かき揚げは食べ方によって違うおいしさが楽しめる
かき揚げの魅力は、食材や調理方法だけではありません。何と組み合わせて食べるかによっても、味わいが変わります。
かき揚げそばでだしとの一体感を楽しむ
温かいそばにかき揚げをのせると、衣がつゆを吸い、だしのうま味と油のコクが合わさります。
最初は衣のサクサク感を味わい、時間がたつにつれて変化する食感を楽しむのも、この食べ方ならではの魅力です。
衣がつゆを吸うと崩れやすくなるため、サクサク感を長く楽しみたい場合は、食べる直前にのせるとよいでしょう。
かき揚げうどんで満足感のある一杯に
もちもちとしたうどんに、香ばしいかき揚げを合わせる食べ方も定番です。
かき揚げの具材や衣の風味がつゆに加わることで、シンプルなうどんとは異なる味わいになります。
野菜を中心にしたかき揚げなら、さまざまな食感を楽しめるのも魅力です。
かき揚げ丼でご飯との相性を楽しむ
かき揚げをご飯にのせ、甘辛いたれをかければ、食べ応えのある丼料理になります。
たれを全体にかけると衣がしっとりしやすいため、サクサク感を残したい場合は、食べる直前に少量をかけるのもおすすめです。
エビ入りのかき揚げなら魚介のうま味を、野菜中心のかき揚げなら素材の甘みを楽しめます。
塩や天つゆで味の違いを比べる
かき揚げは、塩と天つゆで食べ比べるのもおすすめです。
塩は素材の風味や衣の香ばしさを感じやすく、天つゆはだしのうま味と一緒に楽しめます。
同じかき揚げでも、つけるものを変えるだけで印象が変わります。まずは何もつけずに一口味わい、そのあと塩や天つゆを試すと、具材の特徴をより感じやすくなります。
余った野菜を活用して、家庭ならではのかき揚げを作ろう
かき揚げは、冷蔵庫に残っている野菜を活用しやすい料理でもあります。
例えば、玉ねぎやにんじん、ごぼう、れんこん、きのこなどを組み合わせれば、食材を無駄なく使いながら、いつもとは違った一品を作れます。
ただし、野菜の皮や端材を使う場合は、食べられる部分かどうかを確認し、十分に洗ってから調理しましょう。傷んだ部分や硬すぎる部分は取り除きます。
また、食材によって水分量や火の通り方が異なるため、初めて組み合わせる場合は、少量から試すと調整しやすくなります。
一から作る時間がないときは、市販の冷凍かき揚げを活用する方法もあります。商品に記載された調理方法に従えば、忙しい日でもそばやうどん、丼ものなどに手軽に取り入れられます。
かき揚げは、特別な食材を用意しなくても楽しめる料理です。季節の野菜を使ったり、魚介を加えたり、味つけを変えたりすることで、家庭ならではの味を見つけられます。
読者へのメッセージ
11月4日の「かき揚げの日」は、身近な料理のおいしさを改めて見つめ直すきっかけになる記念日です。
かき揚げは、複数の食材を組み合わせることで、それぞれの甘みや香り、うま味、食感を一度に楽しめる料理です。玉ねぎとにんじんの素朴なおいしさも、エビやイカを加えた豊かな味わいも、組み合わせによって異なる魅力があります。
また、揚げたてのサクサクした食感を楽しむだけでなく、そばやうどんのつゆを吸った衣、ご飯とたれが調和したかき揚げ丼など、食べ方によっても違ったおいしさに出会えます。
今年の11月4日は、いつものそばやうどんにかき揚げを添えたり、旬の野菜を使って手作りしたりしてみてはいかがでしょうか。
普段は選ばない具材を組み合わせてみるのも、新しい味を発見する楽しみになります。
何気なく食べている一品にも、記念日の由来や食材の組み合わせ、調理の工夫など、知るほどに広がる魅力があります。
11月4日のかき揚げの日をきっかけに、サクサクの衣と具材のおいしさを楽しみながら、身近な日本の食文化に親しんでみましょう。
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