5月5日といえば「こどもの日」を思い浮かべる方が多いでしょう。こいのぼりを飾り、柏餅やちまきを囲みながら、子どもの健やかな成長を願う日本の大切な祝日です。
そんな5月5日には、もうひとつ知っておきたい記念日があります。それが**「かずの子の日」**です。
お正月のおせち料理でおなじみのかずの子ですが、実はこの食材には、子孫繁栄、家族の幸せ、そして両親への感謝という深い意味が込められています。
今回は、5月5日の「かずの子の日」の由来、なぜ子どもの日に制定されたのか、かずの子に込められた日本文化の知恵まで、わかりやすく詳しくご紹介します。
かずの子の日とは?
かずの子の日は、北海道の水産加工業者で組織される**北海道水産物加工協同組合連合会(略称:道加工連)**によって制定されました。
目的は、子どもたちの健やかな成長を願う5月5日の「こどもの日」に、子孫繁栄の縁起物であるかずの子を食べ、あらためて両親へ感謝する日本の食文化を広めることです。
この記念日は、一般社団法人 日本記念日協会によって正式に認定・登録されています。
単なる販促イベントではなく、日本人が古くから大切にしてきた「食を通じて願いを託す文化」を未来へつなぐ日として位置づけられています。
なぜ5月5日が「かずの子の日」なのか?
5月5日は、国民の祝日「こどもの日」です。
子どもの人格を重んじ、幸福を願い、母に感謝する日として定められています。子どもの健やかな成長を祝うこの日に、縁起の良いかずの子を食べることで、未来への願いをより深く表現できるとして選ばれました。
さらに、かずの子はニシンの卵です。
ここに面白い語呂合わせがあります。
ニシン = 二親
二親 = 両親
つまり、かずの子を食べる日は、子どもたちの成長を願うだけでなく、育ててくれた両親への感謝を思い出す日でもあるのです。
この発想には、日本らしい言葉遊びと家族を大切にする心が感じられます。
かずの子が縁起物とされる理由
かずの子は、ニシンの卵巣を加工した食品です。名前は「数の子」と書くように、数えきれないほど多くの卵が詰まっていることが由来とされています。
その姿から昔の人々は、
子どもがたくさん授かるように
家族が代々続くように
家が栄えてにぎやかになるように
という願いを重ねました。
そのため、かずの子は古くから祝いの席やお正月料理に欠かせない存在となり、現在でもおせち料理の定番として親しまれています。
ひとつの食材に「未来への願い」が込められている点こそ、日本の食文化の奥深さといえるでしょう。
北海道とニシン文化の深い結びつき
かずの子を語るうえで欠かせないのが、北海道とニシン漁の歴史です。
江戸時代から明治時代にかけて、北海道沿岸ではニシン漁が非常に盛んでした。春になると大群が押し寄せ、「群来(くき)」と呼ばれる現象が起こるほど豊かな海だったと伝えられています。
ニシンは食用だけでなく、肥料や加工品としても重宝され、日本各地の産業や農業を支えました。かずの子もその貴重な産物として高く評価され、全国へ広まりました。
こうした背景があるからこそ、北海道の団体が「かずの子の日」を制定したことには大きな意味があります。地域の歴史と誇りが詰まった記念日なのです。
かずの子は栄養面でも注目される食材
かずの子は縁起物としてだけでなく、栄養面でも注目されています。
主に含まれる栄養素には、
たんぱく質
DHA・EPAなどの脂質成分
ビタミン類
ミネラル類
などがあります。
もちろん塩分量には注意が必要ですが、適量を楽しむことで、食文化と栄養の両面から魅力を感じられる食材です。
近年では、おせち料理だけでなく、サラダ、和え物、パスタ、酒肴など幅広い食べ方も増えています。
読者へのメッセージ
現代は忙しく、家族への感謝を改めて言葉にする機会が少なくなりがちです。しかし、私たちは一人で育ったわけではなく、多くの愛情や支えの中で今日を迎えています。
かずの子の日は、子どもの成長を祝う日であると同時に、ここまで育ててくれた両親や家族へ感謝を向ける日でもあります。そして、これから先へ命や想いが受け継がれていく未来を願う日でもあります。
普段は照れくさくて伝えられない「ありがとう」も、こうした節目なら自然に心に浮かぶものです。何気ない食卓の一皿にも、長い歴史と人の願いが込められています。
今年の5月5日は、子どもの笑顔を喜び、家族の存在に感謝し、これからの幸せを願う一日にしてみてはいかがでしょうか。日常の中にある当たり前の幸せに気づく、あたたかな記念日になるはずです。
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